労働市場の変化が目まぐるしい昨今、物流業・運輸業界には多くの課題が生まれています。そんな中、物流業界の課題を解決する手段の一つとして、RPAが注目を浴びています。
本記事では、「物流業界でもRPAは活用できるの?」「RPAを物流業界で導入するメリットは?」など、物流業界とRPAの活用について事例を交えて詳しく解説します。
物流業界が抱える課題とは
モノを運ぶサービスを提供する物流業界では、時代や労働市場の変化によってさまざまな課題を抱えています。
課題は数多くありますが、代表的なものはこの3つです。
- 人口減少による人手不足が深刻化している
- 電子商取引の発展によって業務過多になっている
- 配送サービスへの要求レベルが上がっている
これらの課題をひとつずつ解説していきます。
人口減少による人手不足が深刻化している
日本全体で人口減少が進む中、物流業界でも人手不足が深刻化しています。特に物流業界では、ドライバーの高齢化や若年層の業界離れも進んでいるため大きな問題となっています。
この影響は配送遅延やコスト増につながり、サービスの質低下も引き起こしています。そんな中、2024年4月から時間外労働時間の規制がされるため「モノが運べなくなる」という懸念も出てきています。(2024年問題)
この2024年問題に対処するためには、少ない人数でも業務を回していけるような業務効率化が必要になってくるでしょう。
電子商取引の発展によって業務過多になっている
新型コロナウイルスの影響によって、「おうち時間」が増え、電子商取引(EC)が近年急速に発展しました。
それにより、日用品や食事などの配送サービス利用者も増加し、物流業界全体で配送業務の負荷が大幅に上がっています。また、受取人の不在による再配達も要因の一つとなっています。
この状況に対応するためには、AIやロボットなどを活用した配送プロセスの見直し・最適化を行う必要があるでしょう。
配送サービスへの要求レベルが上がっている
配送サービスの利用が日常化したことによって、即日配送や時間指定配送など、消費者からの要求レベルも上がってきています。
今後もこのようなニーズに応え続けていくには、AIを活用したチャットボットや自動応答システムなどの工夫が必要になります。
物流業界でもDX推進が行われている
物流業界においても前述した課題を解決するため、DX(デジタルトランスフォーメーション)が急速に進んでいます。新しいテクノロジーを積極的に導入することで、物流システムや日々のルーティン業務まで効率化することができます。
ここでは代表的なDX推進の施策を3つ紹介していきます。
ドローンなどによる自動配送
ドローン技術の活用は、過疎地や災害時の物資輸送に革命をもたらすだけでなく、日常の配送業務においても効率性とスピードを大幅に向上させる可能性を秘めています。
交通渋滞の影響を受けず、配送コストも削減できるので、本格導入されればサービスの質は大きく向上するでしょう。CO2排出量の削減にも貢献するため、環境にも優しいです。
ただ、まったく新しい配送方法のため技術開発や規制の整備などの準備は必要になるでしょう。
AIを活用した配車計画の作成
AIを活用することで、膨大なデータを分析し、最適な配送ルートや配車スケジュールを瞬時に算出することができるようになります。
これにより、配送効率の大幅な向上と運送コストの削減が実現し、さらには配送時間の精度も改善されます。
また、AIは顧客からの問い合わせ対応を24時間365日自動で行うことができるチャットボットや自動応答システムにも応用することができます。
RPAを活用した定型業務の自動化
RPAを活用すれば、配送以外の日々の事務作業などの定型業務を自動化できます。
これにより、配送情報の処理速度が上がり、配送手続きがよりスムーズになります。そのため、負担が軽減されるだけでなく、一日あたりの対応数も大幅に増やすことができるようになります。
また、RPAは紙の書類を自動でデータ化してくれるAI-OCRとの相性も良いため、併用することで納品書などの書類作業も自動化できます。
▼下記記事でRPAの基礎から事例まで詳しく解説しています。
物流業界もRPAで業務自動化ができる
物流業界では、DXの一環としてRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)による業務自動化が注目されています。
RPAは、データ入力や書類作成などのルーティン業務を自動化することを得意としており、業務効率化はもちろんのこと、人的なミスも減らせます。
物流業界では、例えば下記のような業務がRPAによって自動化できます。
- 受発注関連業務の自動化
- 在庫管理と物流計画の自動化
- ドキュメント関連業務の自動化 など
一つずつ解説していきます。
受発注関連業務の自動化
RPAの導入によって、受発注業務も自動化することができます。
具体的には、下記のような受発注業務が自動化されます。
- 注文データをシステムへ入力
- 顧客への注文確認通知
- 受注データに基づいた配送指示 など
これらの自動化によって、受注から発注に至るまでのプロセスがスムーズになります。
在庫管理と物流計画の自動化
RPAの導入によって、リアルタイムで在庫状況を自動更新し、適切な在庫レベルを維持するだけでなく、配送状況の追跡・報告などができます。
具体的には下記の業務が自動化されます。
- 在庫状況に基づく再発注
- 需要予測と補充計画
- 注文/在庫追跡 など
これらの自動化によって、コスト削減だけでなく、顧客満足度や企業の競争力を高めることができます。
ドキュメント関連業務の自動化
RPAの導入によって、ほぼ毎日発生する納品書などの書類作成・処理の時間を減らすことができます。
具体的には下記の業務が自動化されます。
- データ訂正
- ピッキングリスト発行
- 各種書類作成(注文書、納品書など) など
これらの自動化によって、書類作成のミスを減らし、処理速度が上がります。
物流業界でRPAを導入するメリット
物流業界でRPAを活用すると下記3つのメリットが得られるでしょう。
- 人的ミスやコスト削減ができる
- 従業員がコア業務へ集中できる
- 顧客満足度が向上する
物流サービスを利用する消費者だけでなく、物流業界で働く従業員にもメリットがあります。一つずつ解説していきます。
人的ミスやコスト削減ができる
RPAを導入することで、特にデータ入力や書類管理などのヒューマンエラーの起きやすいルーティンワークを自動化することができます。そのため、人的ミスが減り、作業時間を大幅に短縮できます。
また、RPAは従業員を一人雇うよりも低コストで導入できるため、継続的なコスト削減にも繋がります。
従業員の生産性が向上する
RPAは24時間365日、時間や曜日を問わずルーティン業務の自動化を遂行してくれます。
そうすることで、人手不足かつ規制された労働時間内の中でも、より多くより速く配送情報を処理できるようになるため、生産性が大幅に向上します。
労働環境も同時に改善されるので、モチベーションの維持や職場の雰囲気改善にも繋げることができるでしょう。
顧客満足度が向上する
RPAによる自動化によって、配送情報の処理速度が大幅に上がるため、顧客の求める配送スピードや問い合わせに対応できるようになります。
こうしたコア業務へのリソースが増えることで、顧客満足度も向上します。
▼RPAについてご興味がある方は下記資料をダウンロードしてご確認ください。
\事例を含めて5分でRPAがわかる/
物流業界のRPA活用事例
ここでは実際にRPA導入をした企業様のRPA活用事例をご紹介します。
DX推進と聞いて身構えず、これから挙げていく事例のような単純作業を自動化し、業務を改善していくのがおすすめです。
受発注業務を効率化
主に文房具の製造・販売を行う企業様が受発注業務をRPAで自動化した事例です。
出荷管理部門担当者による注文書の格納、管理表への転記、システムへの登録
上記のような業務をRPA「BizteX robop」で自動化した結果、これまで1日約3時間以上を費やしていた作業を削減し、年間で792時間削減、238万円の人件費削減をすることができました。
マーケット情報の収集業務を自動化
船舶代理店ウィルヘルムセン・シップス・サービス・ジャパン・プライベイト・リミテッド様がマーケット情報の収集業務をRPAで自動化した事例です。
マーケット情報の定期的な収集作業
上記のような業務をBizteX robopのRPAで自動化した結果、これまで1週間で210分ほど費やしていた作業を削減し、年間で約160時間以上の削減をすることができました。
こちらの活用事例を詳しく知りたい方はこちらへ
▼RPAの活用事例をもっと知りたい方はこちらの資料をダウンロードください。
\RPAは物流業界でも活用できる/
物流業界でRPAを導入する流れ
物流業界でRPAを導入するのは、難しくありません。
下記のステップで進めていけば、スムーズかつ導入後も継続的に業務改善をすることができます。
- 自動化したい業務を選ぶ
- 要件に沿ってRPAツールを選ぶ
- 無料トライアルでテスト導入して効果を検証・確認する
- RPAツールを本格導入する
まずは始めに、現在の業務で自動化できるものがあるか洗い出し、RPA導入による費用対効果が見合うのかを確認する必要があります。
とはいえ、どの業務が自動化に適しているのかを判断するのは難しいと思います。BizteXでは、タスクマイニングサービスを無料で行っており、業務自動化診断レポートの作成や業務自動化後の費用対効果の算出が可能です。
▼詳細については下記より資料をダウンロードください。
\自社の自動化できる業務がわかる/
物流業界でRPAの導入を成功させるポイント
RPAは物流業界でも有用ですが、導入が成功するかは使用するRPAによっても変わります。
RPAの導入を成功させるためのポイントとして、以下2つは必ず確認しておきましょう。
- 非IT部門でも簡単に使えるか
- 導入後につまずかないサポート体制があるか
RPAを導入しても、有効に使えないと意味がありません。特に物流業界では高齢化や若手人材不足が顕著なので、これらの要点を抑えているかは非常に重要です。
一つずつポイントを解説していきます。
非IT部門でも簡単に使えるか
ひとくちにRPAといっても、種類はさまざまあります。せっかくRPAを導入したのに一部の部門でしか使えず属人化してしまい、想定していた費用対効果が得られなかったというのはよくある話です。
全社的にRPAに対する知見があればよいですが、そうでない場合はできるだけ直感的に現場レベルで使えるRPAを選ぶことが重要です。
導入後につまずかないサポート体制があるか
非IT部門でも扱えるわかりやすいRPAでも、運用していく中で必ず不明点やつまずくポイントは生まれるものです。そのため、サポート体制が整っているかどうかも必ずチェックしましょう。
また、RPAの運用コストにサポート費用が含まれているのかも確認してください。
物流業界のDX推進はBizteX robopがおすすめ
製品ページ>>デスクトップRPA「BizteX robop」
BizteXでは、デスクトップ領域の業務を自動化することができる「BizteX robop」を提供しています。BizteX robopは、インストール型のソフトはもちろん「自社開発ツール」や「独自の管理画面」といったレガシーシステムにも対応し、プライベート環境への構築など高いセキュリティを維持した自動化が可能です。
非IT部門でも直感的に扱えるわかりやすいUIで、プログラミングの必要がなく、シンプルな操作で現場担当者が直接操作することが可能です。
また、サポート体制も万全で、専任の担当者と一緒に自動化ロボットを作ることが可能です。今なら2週間の無料トライアルも実施しています。
▼ご興味を持たれた方はまず資料請求をして内容をご確認ください。
>>robopの資料請求はこちらから
物流業界でもRPAでDX化
物流業界では、人手不足や配送サービスの業務過多などの課題がありますが、RPAを使うことで解決の一助となるでしょう。
0から1を生み出すようなハードルの高いものではなく、まずは日々のルーティン業務を自動化するといった業務改善にRPAを活用することからDX化を進めていきましょう。
BizteXが展開するデスクトップ型RPA「BizteX robop」では、2週間お試しできる無料トライアルを実施中です。まずはこちらの資料を参照ください。(無料ダウンロード可能)
\非IT部門でも使えるDX推進ツール/
【問い合わせ】RPA導入をご検討中の方は、ぜひ一度ご相談ください
BizteX株式会社では、デスクトップ型RPA「BizteX robop」、国内初のクラウドRPA「BizteX cobit」、SaaSとSaaSを繋ぐiPaaS「BizteX Connect」を開発・提供しています。
中小企業から大手企業まで豊富な導入実績があり、万全のサポート体制によりお客さま満足度が非常に高いのが自慢です。
業務効率化や業務の自動化、業務改善に関すること、クラウドサービスのことなど、ぜひお気軽に御社のお悩みをご相談ください。
些細なことでも構いません。ぜひお気軽に下記よりお問い合せください。