いま企業規模をとわずに注目が集まるRPA。RPAは24時間365日、パソコン上の定型業務を処理してくれるロボットです。RPAとは、Robotic Process Automation(ロボティック プロセス オートメーション)の頭文字をとったもので働き方改革や業務改善、生産性向上、DX推進などの課題解決を目的に、導入を検討する企業が増えています。
とはいえ、
- そもそもRPAとは?
- RPAにはどんな効果があるの?
- 具体的に、RPAではなにができるの?
- メリットやデメリットはなに?
と、実際にどういうものかわからないといった方も多いです。RPAツールは急成長市場ということもあり、その分、近年では多くのサービスが乱立するようになりました。その中から、自社に最適なサービスをピンポイントで選び出すことは簡単ではありません。
本記事では、「RPAとは?」という基本的な知識をわかりやすく解説します。RPAの基礎を網羅的に学べるので、ぜひご一読ください。

RPAとは?
RPA(Robotic Process Automation)とは、簡単にいうと「人間の代わりに業務をこなしてくれる自動化ツール」のことです。
Robotic=ロボットによって、Process=処理・工程を、Automation=自動化する
決まった手順の定型業務や繰り返しおこなうルーティンワークの自動化が得意で、主にPC上でおこなう事務作業の分野で導入が進んでいます。
たとえば、パソコンでのデータ入力やファイルの移動、メールの送受信などは、人が毎日行っている繰り返しの作業です。RPAを使えば、これらの作業をソフトウェアロボットが自動的に実行することができます。ソフトウェアロボットは指示された手順やルールに基づいて動作し、作業の速度や正確性が高くなるため、人間の負担を軽減し効率を向上させることができます。

これらの業務をこなすソフトウェアは、通称「ロボット」と呼ばれます。RPAを導入することで、さまざまなパターンのロボットを動かすことが可能になるため、人間の手を使わずに、ロボットが作業をすすめる業務フローを実現します。
さらに、RPAを導入することで複数のシステムをまたがった作業の自動化が可能になるため、工数削減による作業時間の短縮や、ヒューマンエラーを削減するなどの生産性向上が期待できます。
RPAはビジネスや組織において、生産性の向上や作業の効率化に役立つ技術として活用されています。
RPAとは「働き方改革を進める中で企業が取り入れるべき手段」でもある
RPAは、働き方改革を進める中で企業が取り組むべき手段としても重要視されており、総務省の公式サイトでは下記のように記述されています。
日本の生産労働人口が減少局面にあるなか、労働力を維持しつつ国際競争力を強するためには労働力の有効活用や生産性を向上させるための方策が必要です。近年の働き方改革の動きの中でも、人手不足を補いながら生産効率を上げるためのさまざまな施策が講じられてきています。たとえばテレワークの推進をはじめとするワークスタイルの柔軟化による人材の確保や、ICTの高度活用による業務効率改善といったものがあげられます。
このような背景の下、従来よりも少ない人数で生産力を高めるための手段として、現在、RPA(ロボットによる業務自動化:Robotics Process Automation)が注目を集めています。2017年の調査によると、国内では14.1%の企業が導入済み、6.3%が導入中、19.1%が導入を検討中でした。市場規模は2017年度が31億円、2021年度には100億円規模になると予測されています。
RPAはこれまで人間が行ってきた定型的なパソコン操作をソフトウエアのロボットにより自動化するものです。具体的には、ユーザー・インターフェース上の操作を認識する技術とワークフロー実行を組み合わせ、表計算ソフトやメールソフト、ERP(基幹業務システム)など複数のアプリケーションを使用する業務プロセスをオートメーション化します。
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02tsushin02_04000043.html
RPAとは人の代わりにデジタルロボットがPC上の動作を代行するソフトウェア

・交通費精算、請求書データの入力、問い合わせ内容の転記
・ターゲットリスト作成、SFA入力、広告レポート作成
・顧客データ収集、在庫状況の確認、商品情報の更新
・新入社員・新規職者のアカウント登録
・伝票入力、支払対応の実行、反社チェック など
普段活用している業務管理ツールへの入力であったり、メールの送付、受信メールに添付されたファイルの保存・格納作業など、毎日繰り返しおこなわれているこれらの業務を自動化できるようになります。
これらの業務は企業活動において必ず発生するうえに重要なものです。繰り返し作業が多いことから人為的ミスが起こりやすい業務でもあるため、ロボットで実行することで作業の手戻りを防ぎ、作業効率の向上を実現します。
RPAの代表的な機能は人間がパソコン上でおこなう作業を、人間が実行するさいと同じ流れで自動化するというもの。RPAでは、人間がおこなう処理手順をロボットに覚えさせることで、人間が操作するさいと同様に、複数システムやアプリケーションを操作し、実行することが可能になるというわけです。
RPAが注目される背景とは
【RPAが注目される背景】労働生産性を担う人口減少による人材不足

現在日本では、少子高齢化問題が重要視されています。これにより、日本の労働人口の減少が国をあげての大きな問題となっているのは言うまでもありません。
日本の労働人口が減少するなかで、企業は存続のために長期的に労働力を確保しなければなりません。
労働生産性を担う「働き手」といえば、私たち人間をイメージする方がほとんどでしょう。しかしそれは、このデジタル社会ではやや時代遅れの考え方。なぜなら、いまや人間の代わりに業務をこなすRPAやAI、iPaaSといったデジタルな存在も働き手とされる時代だからです。
社会や経済を取り巻く環境が変化し続けるなかで、デジタル化への対応は企業の存続を左右するといっても過言ではありません。

RPAの導入数は、年々増加しています。「年商50億円以上の国内企業1,021社」のRPA利用動向の調査結果によると、
- 2019年11月時点で「全体の導入率」は38%(大手企業に絞ると51%)
- 2018年6月の「全体の導入率」は22%で、約1年半で16%も成長
という結果となっています。このようにRPAの導入が加速しているのには、つぎの3つの理由があります。
① 人手不足の改善
②働き方改革の実現
③競争力の強化
以下で一つひとつ説明していきます。
RPAの導入が進む理由
①人手不足の改善
日本では少子化が進み、働き手が少なくなって多くの企業は「人手不足」に悩んでいます。
そこで頼りになるのがRPAです。人間と違って24時間365日働けるので、デジタルレイバー(仮想知的労働者)として人手不足の改善に役立ちます。
②働き方改革の実現
政府が打ち出した施策により、「働き方改革」の実現が多くの企業で急務となりました。
RPAの導入で、労働時間を短縮し、
よりクリエイティブな仕事に専念できるとして、生産性向上や従業員満足度のアップが期待できます。
③競争力の強化
欧米では日本よりもRPAに注目するのが早く、多くの企業でロボットによる自動化をどんどん進めています。グローバルな競争に負けないためにも、日本企業もRPAを導入して業務効率化・生産性向上を進める必要があります。
【RPA活用事例】>>【RPA活用事例】営業・マーケティングの進捗管理を簡易化!バックオフィスの作業工数を大幅削減【株式会社ニット】
【RPA活用事例】>>【広告業界クラウドRPA|cobit導入事例】作業コスト200時間削減!競合調査・レポート作成・予算進捗管理業務を自動化【株式会社電通ダイレクト】
RPAとExcelマクロ、AIとの違いとは
業務を自動化するツールとして、RPAはしばしばAIやマクロと混同されがちです。
そこで、それぞれの特徴や違いを以下の表に簡単にまとめました。これらのポイントを押さえて、RPAに対する理解を深めていきましょう。
名前 | 特徴 |
---|---|
RPA | ・さまざまなアプリケーションの定型業務を幅広く自動化できる ・高度な専門知識がなくても、操作できるケースが多い ・主体的な処理はできず、あらかじめ設定したルールに忠実に従う |
AI | ・データベースの情報をもとに、状況に応じて自律的な判断ができる ・開発や運用に大きなコストがかかる |
マクロ | ・Excelなど一部のアプリケーションの操作のみ自動化できる ・プログラミングなどの専門知識がないと、操作が難しい |
RPAとExcelのマクロの違い
Excelのマクロも十分に便利ですが、処理速度については動作環境や使用しているパソコンのスペックに影響されます。
RPAの場合は、種類によりますが、サーバーやクラウドで動作することも可能です。そのため、大量なデータの処理については、RPAによる処理が最適と言えます。
※RPAとマクロについては「RPAとマクロ、どう違う?」を、RPAとAIについては「RPAとAIで働き方はどう変わる?」をぜひ参考にしてください。
Excelのマクロは、Excel上での作業を自動化できる機能であるため、操作対象はExcelもしくはMicrosoftのOfficeソフトウェアに限られてしまいます。
一方でRPAは、Excelや MicrosoftのOfficeソフトウェア以外の操作も可能にします。Webブラウザや企業独自の基幹システムの処理など、システムを横断した広い範囲の操作を自動化することができます。
RPAとAI(人工知能)の違い
AIとは、人間と同じように記憶や判断、学習ができるソフトウェアのことで、人間の脳と似たような働きができることから「人工知能」とも呼ばれています
RPAは主にタスクの自動化に焦点を当てており、人間の作業を模倣してタスクを実行します。例えば、データの入力やフォームの処理、ファイルの移動などの作業を自動化することができます。RPAは事前に設定されたルールや手順に基づいて作業を行い、人間の介入なしに実行されます。
一方、AIは人間の知能を模倣する技術です。AIはデータとアルゴリズムを使用して、学習、理解、推論、意思決定などの能力を持つシステムを構築します。AIはデータからパターンや関連性を見つけ出し、問題解決や意思決定を行うことができます。AIの代表的な応用例には、音声認識、画像認識、自然言語処理、機械翻訳などがあります。AIは自律的な判断や予測を行うことができ、人間のように学習や進化を遂げることもあります。
つまり、RPAはタスクの自動化に特化し、あらかじめ定義された手順に従って作業を実行します。一方、AIはデータとアルゴリズムを使用して、自律的な学習や推論を行い、複雑な問題を解決したり意思決定したりすることができます。また、AIがRPAなどのシステムに組み込まれいる場合は、データにづいた判断や作業の振り分けをおこなう機能のことを指します。
RPAの特徴とは
【RPAの特徴①】システム構築が不要である
RPAはシステムの構築が不要で、一からプログラミングをする必要がありません。
チャートやステップを用いることで、ユーザー自身で簡単にロボットの作成・修正ができます。
この「作成や修正が容易」というのが非常に重要で、例えば伝票入力の業務でも、
・新しい伝票に変更したい
・追加で入力したい項目が増えた
などのように、変更が必要なケースは数多く発生します。
RPAなら自分でロボットをすぐに修正できるので、変化に対して柔軟かつスピーディに対応可能です。
とはいえ、RPAにはシンプルなUIなものや複雑なものまであります。開発・提供するベンダーによってさまざまなので、使いやすいものを選びましょう。
【RPAの特徴②】幅広い対応が可能である
Webサイトやシステムなど、ツールをまたがった業務にRPAは幅広く対応可能です。
例えば、WebブラウザとExcelを連携できるので、
①SFAに入力されたデータをロボットが取得
②Excelに最新のデータを記載
といった動きが可能です。
これまで手作業でやる場合は、
①SFAにログイン
②必要なデータをコピー
③Excelを開く
④出力したい特定セルをクリック&ペースト
という操作が必要でしたが、RPAならこれらの作業をまるっとロボットが覚えて、次から自動で実行してくれます。
【RPAの特徴③】24時間365日稼働できる
RPAは人間と違い、24時間365日稼働できます。
そのため、
・毎日決まった時間にデータを取りにいく
・夜遅い時間でも正確に決められたタスクを実行する
などのような対応が可能です。
また、発注の処理や広告レポートの数値取得など、手作業で毎日おこなうには大変な業務を、時間や曜日にとらわれずに遂行できます。
RPAでできることとは
ロボットの得意分野は、毎日繰り返しおこなわれる業務や規則通りに処理する単純作業です。たとえば、私たち人間がふだんデスクトップ上でおこなっている次のような業務がそれにあたります。

①データ入力と処理
RPAロボットは、パソコン上のフォームやデータベースにデータを入力し、必要な計算や処理を行うことができます。たとえば、顧客情報を自動的に入力して更新したり、売上データを集計してレポートを作成したりすることができます。
②ファイルの移動と整理
RPAロボットは、ファイルやドキュメントを自動的に特定の場所から別の場所に移動したり、整理したりすることができます。たとえば、メールの添付ファイルを自動的に指定のフォルダに保存したり、ファイル名を変更したりすることができます。
③メールの送受信と応答
RPAロボットは、指定されたルールに基づいてメールを送受信し、特定の条件に応じて自動的に返信や通知を行うことができます。たとえば、特定のお問い合わせメールに対して自動的に返信することができます。
④ウェブサイトのスクレイピング
RPAロボットは、ウェブサイト上の情報を収集することができます。たとえば、特定のウェブサイトから商品情報を抽出してデータベースに保存したり、ニュースサイトから特定のキーワードの記事を検索したりすることができます。
⑤データの抽出と整形
RPAロボットは、さまざまなデータソースから情報を収集し、必要な形式に整形することができます。たとえば、スプレッドシートから特定の列のデータを抽出して集計したり、PDFファイルから必要な情報を抽出してデータベースに格納したりすることができます。
⑥システムの連携と自動化
RPAロボットは、複数のシステムやアプリケーション間でのデータの受け渡しや操作を自動化することができます。たとえば、注文情報を自動的にERP(企業資源計画)システムに転記したり、顧客データをCRM(顧客関係管理)システムと同期させたりすることができます。
⑦レポートの生成と分析
RPAロボットは、指定されたデータや指標に基づいてレポートを自動的に生成し、必要な分析を行うことができます。たとえば、月次の売上レポートを自動的に作成して関係者に送信したり、データの傾向やパターンを分析して販売戦略に活用したりすることができます。
⑧カスタマーサポートとチャットボット
RPAロボットは、カスタマーサポート業務を支援するために使用されることもあります。チャットボットと組み合わせて、一般的な質問に対する応答や問題のトラブルシューティングを自動化することができます。顧客の問い合わせを素早く処理し、24時間体制で対応することが可能です。
⑨人事業務とオンボーディング
RPAロボットは、人事部門の業務を支援することもあります。例えば、新しい従業員のオンボーディングプロセスを自動化して、必要な情報の収集やドキュメントの作成、システムへの登録などを効率化することができます。
⑩請求書処理と財務業務
RPAロボットは、請求書の処理や財務業務を支援するために使用されることもあります。例えば、請求書のデータを自動的に抽出して処理し、支払いの承認や帳簿への反映を行ったり、定期的な支払いの監視や通知を行ったりすることができます。
⑪在庫管理と補充業務
RPAロボットは、在庫管理プロセスを自動化することができます。例えば、商品の売上データや在庫情報をリアルタイムで監視し、必要に応じて補充依頼を自動的に行ったり、在庫レベルが一定値以下になった際に通知を送ったりすることができます。
⑫データのバックアップと復元
RPAロボットは、データのバックアップと復元プロセスを自動化することができます。定期的なバックアップのスケジュールを設定し、データベースやファイルを自動的にバックアップし、必要に応じて復元することができます。
⑬レガシーシステムの連携
RPAロボットは、レガシーシステム(旧バージョンのシステムや過去のシステム)との連携を支援することができます。古いシステムと新しいシステムの間でデータの受け渡しや操作を自動化することで、システムの統合をスムーズに行うことができます。
⑭報告書の作成と配信
RPAロボットは、報告書の作成や配信プロセスを自動化することができます。特定のデータや指標に基づいて報告書を自動的に生成し、関係者に送信することができます。
⑮モニタリングとアラート
RPAロボットは、システムやプロセスのモニタリングを行い、異常な動作や問題の発生を検知することができます。異常が検出された場合、自動的にアラートを発信し、適切な対応を行うことができます。
⑯データのマイグレーション
RPAロボットは、異なるシステムやプラットフォーム間でのデータの移行やマイグレーション作業を支援することができます。大量のデータを自動的に抽出し、変換し、新しいシステムに統合することができます。
⑰セキュリティチェックとアクセス管理
RPAロボットは、セキュリティチェックやアクセス管理のプロセスを自動化することができます。たとえば、ログインの認証プロセスやアクセス権の管理、セキュリティポリシーの適用などを自動的に実行することができます。
⑱マーケティングキャンペーンの管理
RPAロボットは、マーケティングキャンペーンの管理や実行を支援することができます。顧客のデータを収集し、セグメント化し、自動化されたメール送信やターゲット広告の配信を行うことができます。
⑲契約管理と文書管理
RPAロボットは、契約管理や文書管理プロセスを自動化することができます。文書作成や更新、文書の整理や分類、期限管理などを自動的に行うことができます。
⑳データエントリーとデータ処理
RPAロボットは、データエントリーやデータ処理の作業を自動化することができます。大量のデータを入力し、整形し、処理する作業を高速かつ正確に実行することができます。
㉑サプライチェーン管理:
RPAロボットは、サプライチェーン管理プロセスを支援することができます。在庫の管理、注文の処理、出荷の追跡などを自動化することで、サプライチェーンの効率性を向上させることができます。
「自動化」といえばディープラーニングのAIが有名ですが、RPAのロボットは、既出のAIのように学習・判断することはできません。RPAでは、上記のような入力や転記、情報収集といった「定期的に発生する」、「ルールが定められている」「大量の業務」の自動処理を得意とします。
下記のように、複数のシステムやアプリをまたがなければならない業務を手作業でおこなっているのであれば、RPAの導入検討をするとよいでしょう。
- Excelやスプレッドシートに入力したデータを基幹システムに転記している
- 自社のデータベースから必要な情報を抽出して、書類に入力している
- 月末月初に膨大な量の請求対応をしている
- 週次・月次で販売実績レポートを作成している
- 市場調査を目的に、インターネットで競合情報を検索・収集している
- メールに添付された請求書類等の画像データを指定のフォルダに保存し、文字データ化している など
RPAを導入するメリットとは
RPAを導入することで得られるメリットは大きく6つあります。
①人的ミスを防ぎ、業務品質を向上できる
RPAは設定したルールに従って動くので、人的ミスが起きるおそれがありません。内容を逐一確認する手間が減るうえに、常に一定の業務品質を担保できます。
②スピーディに業務を処理できる
手作業で一つひとつの業務をこなすよりも、RPAを使えば圧倒的にスピーディに処理できます。なかには年間の作業時間を50〜80%も削減できた例もあります。
③コア業務にリソースを注力できる
単純作業に割いていた時間を、戦略立案や分析などのコア業務にあてられます。これにより、一人あたりの生産性向上が期待できます。
④人件費などのコストを大幅削減できる
人を雇うとなると、採用・教育に多大なコスト(時間や費用など)が生じます。ですが、RPAならコストを大幅に抑えたうえで生産性を維持・向上できます。
⑤働き型改革を推進する
RPAは人手不足の改善につながるうえに、労働時間の短縮や生産性向上なども期待できます。その結果、働き方改革を推進してより良い労働環境を実現できます。
⑥定型業務を効率化する
手順が決まっているような定型業務はRPAでの自動化が可能です。たとえば経費精算やデータ入力が該当します。事前に設定している規則通りに処理を実行します。
これらのほかにも、PC上の定型業務なら幅広く自動化できるため、多くの業界で導入が進むなどメリットは多岐に渡ります。
RPAのメリットについてさらに詳しい知りたい方は、「RPA導入の5つのメリットとは?最大限に活かす方法やデメリットも解説」をぜひ参考にしてください。

RPAを活用するリスクとは
上記のようにRPAには数多くのメリットがありますが、リスクも存在します。主なリスクは、以下の2つが挙げられます。
①ロボットが停止する場合がある
RPAは「決まった手順の業務」を自動化するのが得意です。ですが、頻繁な手順変更や例外的な処理には弱く、途中でロボットが止まってしまうこともあります。
②ロボットを管理しきれないおそれがある
ロボットを無闇に作ってしまうと、管理しきれずに「野良ロボット」が発生してしまいます。知らないところで稼働を続け、サーバに負荷をかけたりエラーが起きたりすることも。
ほかにも、RPAの導入・運用には費用がかかるので、それ以上のリターンを得られるかのチェックは必須です。導入前に必ず試算しましょう。
RPAのデメリットやリスクについてさらに詳しい知りたい方は、「RPA導入の5つのメリットとは?最大限に活かす方法やデメリットも解説」をぜひ参考にしてください。
RPAで操作可能なシステム例
たとえば、RPAで操作できるシステム例には以下のものがあります。
下記はあくまでも一例なので、お使いのソフトも自動化できる場合がほとんどです。

RPAの種類は大きく3つ
RPAには、さまざまな製品があり、特徴や強みもそれぞれ異なります。その中から自社に最適なツールを選ぶために、選び方のコツを押さえておきましょう。まずはRPAの種類をきちんと把握しましょう。

【RPAの種類】サーバ型・デスクトップ型・クラウド型
RPAツールには、大きく分けて3種類あります。
① サーバ(オンプレミス)型RPA
自社サーバ内に設置し、導入・運用する形態のRPAです。
開発が必要なため、複雑なプログラミング知識を必要とします。
(セキュリティ面に強く、自由なカスタマイズ・連携が可)
②デスクトップ型RPA
パソコン端末にインストールし、導入・運用する形態のRPAです。
これまでは開発が必要なものが主流だったが、開発不要で誰でも簡単に扱えるRPA(robop)が登場。
(セキュリティ面に強く、自由なカスタマイズ・連携が可)
③クラウド型RPA
インターネット上でサービスを利用する形態のRPAです。
日本初のクラウドRPAは「BizteX cobit」。利用者も多く、使いやすいUIが特長
(ネット環境があればどこでも・だれでも利用可)
サーバ型RPAは費用が高く、開発コストやプログラミング知識が必要となります。ロボットに修正が必要な場合にすぐに対応が難しかったり新規ロボットを作成できる従業員が限られるといった問題も。導入検討時にはその費用対効果をしっかりと確認しましょう。
近年では、低コストで使い勝手のいいクラウド型やテスクトップ型が登場し、効率化を進めるべく導入を進める企業が増えています。
自動化したい業務や操作可能なアプリケーションを定めることは、もちろん重要です。「まずはスモールスタートしてみたい」という方は多いでしょう。たとえばテレワークが進んでいる企業の場合には、ネット上で部署メンバーみんなで使えるクラウド型がおすすめです。
\RPAツールをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます/
RPA導入企業の事例
RPAを実際に導入し、成果を上げた事例は数多くあります。たとえば、BizteXが提供するクラウドRPA「BizteX cobit」を利用したある企業様では、定型業務の作業時間を年間70%以上も削減することに成功しました。
自動化した業務 | 自動化した成果 |
---|---|
・業務進捗のレポート作成 | ・作業時間の約70%削減(330時間/年 → 100時間/年) |
・応募者への応募受付メール送信 ・顧客企業への報告書作成 |
・作業時間の約77%削減(650時間/年 → 150時間/年) ・報告書作成の頻度が改善(3ヶ月 → 毎日) |
従来の手作業で対応していた頃と比べると、作業スピードや効率の差は一目瞭然です。ご参考になりそうな内容として、「【クラウドRPAの導入事例】人材サービス/人材採用代行業務」もぜひご覧ください。
【RPA活用事例:株式会社ニット】入社手続きに関する人事業務

株式会社ニット 東さん:弊社では、毎日5名程度のスタッフを雇用しています。スタッフ 1名につき、メールアドレスの発行やビジネスチャットのアカウント発行、社内で使用している各種業務管理ツール、自社ツールなどあらゆるツールのアカウントの作成をしています。
一つひとつの作業は小さなものですが、結構な時間を割かれていました。具体的にいえば1名につき20分ほどかかっていたので、日々の作業としては100分ほどかかっていたことになります。
この作業をRPAのロボットで自動化することで業務フローが一新され、1名あたりの作業時間は5分に、5名でも25分と短縮されました。RPAの導入で毎日75分の作業時間を削減、月では1500分もの作業時間を削減できていることになります。

結果をスプレッドシートやExcelに自動転記し、チャットに作業完了を通知
副次的効果としてはルーティン業務の手離れによるストレス軽減が挙げられます。お話した2つの活用例はどちらも発生頻度が高くて、重要な作業であるとわかってはいつつも日々手作業でおこなうことにストレスを感じることもありました。そういった作業に対する時間を削減できたことで、精神的な余裕がうまれたことはもちろん、より注力したい業務に時間を割けるようになりました。
>>RPA導入事例全文を読む
営業・マーケティングの進捗管理を簡易化!バックオフィスの作業工数を大幅削減【株式会社ニット】
RPAを活用したDX事例記事を読む
RPA導入のステップと失敗しないコツ
RPAを導入するには、主に以下のようなステップを踏む必要があります。
Step①. 自動化したい業務を洗い出し、選ぶ
RPAで自動化したい業務を、できる・できないに関わらず一旦すべて洗い出します。
その中から、負荷が高いものなど優先順位をつけて、自動化したい業務を選びます。
Step②. 要件に沿ってRPAツールを選ぶ
業務を自動化するにあたって必要な機能やサポートが備わっているRPAツールはどれか比較検討します。
Step③. トライアルでテスト導入し、効果を検証・確認する
無料トライアルなどで実際にRPAツールを導入し、自動化を行います。RPAツールは国産製品から海外製品までいくつもあります。サポート体制や使用感、操作性はそれぞれに異なるので、自社にあうものを選ぶためにもいきなり本格導入をするのではなく、まずはトライアルを活用しましょう。
Step④. RPAツールを本格導入する
トライアルで効果を実感できたら、RPAベンダー(販売元)と協力しながら本格的に導入を勧めましょう。現場に応じて自動化を進め、ルールが変われば対応するなどして運用・保守をします。サポート体制の手厚いRPAツールを選んでおくと運用・保守の面でも安心できます。
RPAを導入するさいには、これらのステップを踏みましょう。はじめてRPAを導入するとなると、分からないことやトラブルだらけで悩む場面は多いです。そんな状況を乗り越えるためにも、「RPAツールを提供するベンダーのサポート体制」は必ず事前にチェックしておきましょう。特に、海外製品を選んでしまうと、時差や言葉の壁により適切なサポートを受けられない場合もあります。
また、RPA導入でいきなりガラッとやり方を変えるのは禁物です。失敗しないコツは、「まず小さく始めて、大きく育てる(スモールスタート)」を意識することです。
RPAツールの選び方のポイント
では次に、RPA製品の選び方についてです。
具体的にRPAツールを比較検討するうえで、見るべきポイントは大きく5つあります。
①必要な機能が搭載されているか
業務を自動化するにあたり要件に沿った機能があるか確認しましょう。
②柔軟性・拡張性はあるか
運用時にスムーズな調整ができるか、他サービス・ツールとの連携がしやすいかは大事なポイントです。
③コストを上回る効果が見込めるか
RPAの導入・運用にかかる費用以上のリターンを得られるかを考慮しましょう。
④非エンジニアでも扱えるか
専門知識がなくても直観的な操作ができるかどうかは、RPA選定をする上で重要視すべきポイントです。
⑤カスタマーサポートは充実しているか
ロボットの作成時や運用時など、わからないことがあったさいに頼れるサポート体制が整っているかどうかは特に重要なポイントです。
ツールの選び方のさらに詳しいポイントは、「失敗しないRPAツールの選び方!最適なツールを見つける5つのポイント」をぜひ参考にしてください。ちなみに、なかには無料で使えるRPAツールもありますが、基本的におすすめしません。
というのも、有料ツールと比べると機能面・サポート面で大きく劣ることが多く、「業務効率化」という本来の目的から外れてしまうおそれがあるためです。
無料ツールでなく有料ツールがおすすめな理由については、「無料のRPAツールは逆効果!?フリーソフトより有料ツールがおすすめな理由」で詳しく解説しているので、気になる方はぜひご覧ください。
【まとめ】RPAとは何か
これまでの内容を、改めてまとめます。

・RPAとは、人間の代わりに業務をこなしてくれる自動化ツールのこと
・事務作業など「決まった手順で・繰り返し行う定型業務」の自動化が得意
・「人手不足の改善」「働き方改革の実現」などを理由に、近年導入が進んでいる
・RPAを導入すると、業務効率化や生産性向上などの効果が期待できる
・RPAツールにはクラウド型とサーバ(オンプレミス)型・デスクトップ型がある

RPAを導入すると、業務の自動化・効率化によって生産性を大幅に向上できます。
自社の生産性や労働環境などを改善するために、ぜひRPAの導入を検討してみてください。

プログラミング未経験・初心者でも簡単に使えるRPAツール
DXhackerを運営するBizteXでは、2種類のRPAを取り扱っています。それが、クラウドRPA「BizteX cobit」とデスクトップRPA「robop」です。
どちらもプログラミング知識を必要としないRPAで、操作の簡単さに定評があります。
RPAといえば、一般的に費用が高い印象がありスモールスタートには不向きな印象がありますが、BizteXでは業界でも極めて安価で利用可能なRPAをご用意しております。ぜひお気軽にお問合せください。
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製品ページはこちら>>BizteX cobit
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robopの特徴
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操作がとにかく、かんたん
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端末管理ができる。
単体のRPAでも管理機能を搭載。
ジョブ管理はもちろん、ユーザー毎に機能を制限でき、
部署や役職ごとのガバナンスの統制や端末管理ができます。
③サポート体制が充実。困ったときもFAQサイトですぐに解決。
サポートデスクやトレーニングなど、サポート体制が充実しています。使い方や困ったときなどに役立つFAQサイトが無料で閲覧できるので、24時間困ったときにいつでも解決に向け取り組むことができます。
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導入にあたって検討されているお客様の業務をヒアリングし、最適化業務を抽出するところから、サポートいたします。ぜひお気軽にご相談ください。


製品ページはこちら>>デスクトップRPA「robop」
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【関連記事】>>パソコン業務を自動化するデスクトップRPA「robop」とは
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