簡単解説|RPAとExcelマクロ、どう違う?【業務効率化・業務自動化】

近年、様々なベンダーから多様なRPAが開発・販売されるようになりました。それに伴い、Microsoft Excelのマクロでの集計作業自動化から、RPAへの移行を図る企業も増えてきました。本記事ではExcelマクロとRPAは、どこが似ていて、どこが違うのか。どのように使い分けるとよいか、といった観点から考察します。  

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目次

【RPAとマクロの違い】Excelのマクロは「自動処理」を目的に誕生した機能

オフィスで各席にPCがあるという光景は、1990年代以降の話です。

PCの歴史は1970年代にはじまります。この当時のコンピューターは、マウスがなくキーボードでコマンド(指令)入力をして操作する、そしてさらに時代をさかのぼればキーボードすらないなど、限られた人だけが使えるものでした。この頃のコンピューターは、一連のコマンドを保存しておき、データを高速に計算させるなど、自動処理のために作られたものでした。

PCの機能・利便性が急速に発展したのは1980年代のこと。MacintoshやWindows、ワープロ専用機が登場した頃です。
現代のようにマウス操作が可能となり、アイコンの概念を導入したGUIが搭載されるなど、より使いやすく
より多目的に利用できるコンピューターが続々と誕生しました。そして家庭をはじめオフィスや施設であたりまえのようにPCが使われはじめたのもこの頃のこと。一般的に広く使われるなかで、定型的な作業の繰り返しをより容易にするためにMicrosoft Excelをはじめとする一部のアプリケーションに搭載されたのが「マクロ」機能です。

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【RPAとマクロの違い】Excelのマクロでできること、できないこと

マクロ機能による自動化の記録方法には、利用者がクリックなど操作した内容を記録する方式や、プログラミングによる方式などがあります。Excelマクロではその両方の方式を組み合わせることができ、プログラミングを体系的に学んでいない人でも業務の自動化に取り組むことができます。

マクロでできること

たとえば、シートのコピー、セルへの記入、印刷といった一連の操作を記録したマクロを作成しておけば、あとでマクロの実行をおこなうだけで一連の操作を完了することができます。

マクロは、原則としてアプリケーションの機能の一部。そのため、そのアプリケーション内の操作のみを自動化します。

ただし、Excelマクロは、VBA(Visual Basic for Applications) というプログラミング言語を併用することで、Excel以外のWordやAccessといったほかのMicrosoft Office アプリケーションの操作にも幅広く対応します。

マクロではできないこと

一方で、Officeアプリケーション以外の操作は、そのアプリケーションにマクロ機能がなければ自動化できません。たとえば、「ペイント」にはマクロ機能がありません。

マクロ機能が備わっている場合であっても、Excelマクロと、その他のアプリケーションのマクロは別物。そのため別々で作成、実行しなければなりません。

また、VBAでOfficeアプリケーションを幅広く操作したり複雑な操作を実現することは、実際には高度なプログラミング知識が必要になります。

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【RPAとマクロの違い】既存のアプリケーションを操作する「RPA」

次にRPAについてみていきましょう。RPAとマクロの違いを簡単に言えば、前述のマクロの限界を打破する力があるのがRPAです。

RPAツールは、既存のアプリケーションの操作を自動化するためのツールとして作られています。

たとえば「メールから文章やファイルを取り出し、ExcelやWordに貼り付け、加工し終わったファイルを決まった場所に規則的な名前を付けて保存する」といったPC上で展開される工程を幅広くおこなえるのです。

RPAはマクロと同様に、利用者が実際におこなった画面操作をロボットが記録する方式とプログラミングによる方式があります。

紙業務をペーパーレス化

既存のアプリケーションを操作する場合のRPAの弱点としては、人間が見ている画面を直接操作するため、各アプリケーション固有のマクロと比べ、人間の操作ミスに配慮した注意喚起メッセージ(「本当に削除しますか?」など)や機能、人間のために洗練された画面デザインはかえって定型化の邪魔になってしまうことが挙げられます。

注意喚起メッセージに対しては、RPAでは「メッセージが出るとき」「出ないとき」など条件分岐を検討する必要もあり、マクロよりも複雑になってしまう場合があるからです。

【RPAとマクロの違い】多種多様に広がるRPA

先の例では、RPAツールを主に「既存のアプリケーションを操作するため」のものとして紹介しました。しかし最近では、既存のアプリケーションを操作する代わりに独自の機能を備えたさまざまなRPAツールが登場しています。

一例を挙げると、

・Webブラウザ上の操作に特化したもの

・紙帳票の読み取りに特化したもの

・物流や倉庫、在庫管理に特化したもの

といった具合です。

こうした特化型RPAツールには、本記事で紹介したようなExcel操作やファイル操作が全くできないものもあります。

RPAツールを検討する際には、その導入目的、どんな業務に適用したいのかを明確にしておきましょう。

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【まとめ】RPAとExcelマクロ、その使い分け

Excel内で完結する処理、特にマクロの記録機能で実現できるときはExcelマクロの利用が適しています。追加コストもかかりませんし、比較的容易に作成が可能なためです。

RPAツールが効果を発揮する場面は、Officeアプリケーション以外と組み合わせた自動化に加え、Excelマクロでも複雑なVBAプログラミングが必要になる領域です。

RPAツールには、プログラミング不要なものも多く登場しており、上手に使い分けるとさまざまな事務作業を全自動化できる可能性があります。

特化型RPAツールが適用できる用途では特に、活用すれば簡単に自動化できることもあるため、

(A)業務に応じたツール選び

(B)ツールが増えることによる導入コスト、習熟コスト(時間)

このトレードオフが、RPA導入ひいては業務効率化の鍵となってきます。

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