デジタルフォーメーション(DX)とは
デジタルトランスフォーメーション(DX)はIT化の先にある
デジタルフォーメーション( Digital Transformation=DX)とは「デジタル技術によって人々の生活やビジネスに変革をもたらすこと」。
つまり、ITツールの導入や活用=デジタルトランスフォーメーション(DX)ということにはなりません。
なぜなら デジタルトランスフォーメーションはITのように「技術」をさす言葉ではなく、あくまでも企業を変革させる「概念」を指す言葉だからです。
企業活動におけるデジタルトランスフォーメーションとは、単にデジタル技術によって変化させるのではなく、組織やビジネスモデルのあり方自体を変革し、提供する顧客価値の質やルールを抜本的に変えることです。
一方でITは、情報技術のこと。 インターネットなどの通信とコンピュータを駆使して、さまざまなものや仕組みをより便利におこなうための技術を指しています。
DXは、こうしたIT技術を使ったサービスや仕組みを浸透させて、ヒトやモノ、企業をより便利にしていくための変化や改革、流れを指します。つまり、DXはIT化の先にあるというわけです。
デジタルトランスフォーメーション(DX)に踏み切る企業が多い理由とは
ITやデジタル技術の発展によって、それらに対応する目新しいビジネスモデルを展開する企業の登場が目立つようになりました。これにより国内企業全体に求められているのが、DX化です。――とはいえ、これまで続けてきた業務フローから大きくスタイルを変えることは厳しいのも実情。ですが、難しいからといってそのまま放置していられないのも、また実情なのです。
その理由とは、経済産業省による「2025年の崖」問題です。日本政府は、日本企業における多くの問題・課題が2025年を節目に立ちはだかるという警鐘を鳴らしています。
2025年の崖では、システム導入によるデータ管理の複雑化に加え、老朽化・ブラックボックス化した既存システムが残存した場合に想定される『国際競争への遅れ』や『国内経済の停滞』が懸念されているのです。
国際的にみてもIT化が遅れている日本企業にとって、システムの刷新は急務かつ不可欠な問題。この対応に取り残されてしまえば市場での優位性を持つことはおろか、事業の機会損失を避けられなくなる可能性が高くなるのです。
このような背景から、いま日本では国をあげてのDX推進が活性化されています。
DXに取り組む企業には税優遇策を実施するなど各支援策の充実や、新型コロナウイルス感染拡大防止を目的としたリモートワーク推進によるデジタル技術活用の広まりが、DX化の浸透を後押ししているのです。
\DX戦略にお悩みの方におすすめ/
【関連記事】>>2025年の崖を回避。複雑化したシステムの統合、点在した情報の分析を支援する「iPaaS」への期待

【2021年新刊】本で学ぶデジタルフォーメーション(DX)【おすすめ5選】
デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進したい企業経営者、担当者に向けて、デジタルトランスフォーメーションに関する理解を深められるおすすめの書籍をご紹介します。
2021年に発売され、ユーザー評価の高い必読とされる5冊を選びました。ぜひチェックしてみてください。
1. 日経ムック『DXスタートアップ革命』【発売日:2021年07月08日】

DXで成功した20社のスタートアップの事例が紹介されている本書。DXがむずかしいと思われがちな伝統産業や石盤市場、コロナ禍だからこその成功事例を学べます。企業経営者は必読。
おすすめポイント①
デジタルトランスフォーメーション(DX)の基本を学べます
おすすめポイント②
成功事例からべるだけでなく、戦略についても説かれています
【著者・監修者】守屋 実(監)
【出版】日本経済新聞出版
【発売日】2021年7月8日
【定価】¥1,980円(税込)
デジタルトランスフォーメーション(DX)をテコに起業する! 成功事例を、3つの軸で徹底分析!
琴坂将広氏(慶應義塾大学准教授)、田所雅之氏(ユニコーンファームCEO)らが変革を起こす戦略を説くデジタル技術によって人々の生活やビジネスに変容を起こすことを、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」と言います。DXとは単なるIT化を指すのではありません。組織やビジネスモデルのあり方を変革し、提供する顧客価値の質を抜本的に変えることです。
DXはすでに事例が存在する時期に入っています。その具体例として、本書ではDXで成功した20社のスタートアップの事例を紹介します。
これらを「伝統産業へのデジタル技術投入」(Part2)、「岩盤市場のデジタル変革」(Part3)、「コロナ禍を逆手に取ったイノベーション」(Part4)の3つのジャンルに分類しました。最初の「伝統産業」は、デジタル技術を投入することで180度あり方が変わるポテンシャルを秘めた分野です。これまで何らかの正しかった理由が存在し、デジタル化が遅れていた分、たまりにたまっている余力があります。「変わらなければ」という強い問題意識を持った2代目、3代目経営者も多くいます。
次の「岩盤市場」は、国の規制などによって護衛され、テコでも動くことのなかった市場です。医療や教育、行政などが良い例です。今、その大陸が揺れ始めています。このチャンスを見逃さず、成功をものにした事例を紹介します。
3つ目が「コロナ禍を逆手に取ったイノベーション」です。「コロナ禍だからできない」ではなく、「コロナ禍だからこそ」実現できた成功事例です。逆境によって業態を変革し、顧客価値を創出した企業を紹介します。
――本書冒頭「既成の価値観が覆る今こそ「新たな事業の力」で世の中を変えよう」より抜粋注目企業・団体が多数登場!
・伝統産業へのデジタル技術投入
シタテル/ガラパゴス/Seibii/ヴァルトジャパン/CAVIN/キャディ・岩盤市場のデジタル変革
CureApp/ドクターメイト/日本クラウドキャピタル/ミーミル/Public dots & Company+スカラ/品川女子学院/みんなのコード/滋賀県日野町/東京都北区/ONIGILLY・コロナ禍を逆手に取ったイノベーション
タイミー/リゾートワークス/助太刀/MOSH/asken/TTG【本書の目次】
既成の価値観が覆る今こそ「新たな事業の力」で世の中を変えよう
守屋 実Part1 DXによる起業の成功戦略
・DXを歴史的なムーブメントとして捉え、伝統産業にイノベーションを起こす。
琴坂将広さん
・「岩盤」市場にこそ起業のチャンスがある。
加藤浩晃さん
・コロナ禍という逆境から価値を創出。人材開発業界が見せた新たな変容の姿。
加島禎二さん
・「3階建て組織」で、DXの攻守を最適化する。
田所雅之さんPart2 伝統産業へのデジタル技術投入
・シタテル[アパレル業界のDX]
・ガラパゴス[デザイン業界のDX]
・Seibii[自動車整備業界のDX]
・ヴァルトジャパン[障がい者活躍支援のDX]
・CAVIN[フラワー業界のDX]
・キャディ[モノづくりのDX]
・COLUMN ジェネシア・ベンチャーズ[「型」としてのDX]Part3 岩盤市場のデジタル変革
・CureApp[医療業界のDX]
・ドクターメイト[介護市場のDX]
・日本クラウドキャピタル[投資・資金調達のDX]
・ミーミル[コンサルティング市場のDX]
・Public dots & Company/スカラ[社会課題解決のDX]
・COLUMN みんなのコード/品川女子学院[教育現場のDX]
・COLUMN 滋賀県日野町/東京都北区[行政のDX]
・COLUMN ONIGILLY[米国飲食産業のDX]Part4 コロナ禍を逆手に取ったイノベーション
引用元:amazon
・タイミー[働き方のDX]
・リゾートワークス[ワーケーションのDX]
・助太刀[建設業界のDX]
・MOSH[サービス販売のDX]
・asken[栄養指導のDX]
・TOUCH TO GO[無人販売のDX]
・COLUMN 博報堂[オープンイノベーションのDX]
2.集英社インターナショナル『ルポ 日本のDX最前線』【発売日:6月7日】

第一部は政府編、第二部は企業編と複数視点からリアルなDXを学べるのが本書。企業編においては、さまざまな業界の本音を紹介。DXについて理解を深められる一冊です。
おすすめポイント①
「DX」がよくわからない初心者でも理解を深められます
おすすめポイント②
3行政機関(政府CIO補佐官、経済産業省、金融庁)に加え、7社(コープさっぽろ、トライアル、イカセンター、セブン銀行、コーセー、アクロスエンタテインメント、コナミデジタルエンタテインメント)のDXにおける本音を取材。行政・企業のリアルな声を聞くことができます。
【著者・監修者】酒井真弓(著)
【出版】集英社インターナショナル
【発売日】2021年6月7日
【定価】¥946円(税込)
今、“DX”の現場では何が起きているのか――3行政機関+7社の本音を取材
「IT後進国ニッポン」「なぜGAFAやBATHと渡り合える企業が生まれず、オードリー・タンが現れないのか……」世論に乗じて、そうわかりやすく悲観的な言葉で片付けるのは待ってほしい。事実、この国にはDXと正面から向き合い、本気で未来を変えようとしている人たちがいる。3行政機関(政府CIO補佐官、経済産業省、金融庁)、7社(コープさっぽろ、トライアル、イカセンター、セブン銀行、コーセー、アクロスエンタテインメント、コナミデジタルエンタテインメント)で変革の旗手たちの今を取材した。
――(目次より抜粋)
はじめに●第一部 政府編
政府CIO――伸びしろだらけの荒野
経済産業省――日本企業よ、一発屋で終わるな
金融庁――人間の力だけでは不正を見抜けない●第二部 企業編
コープさっぽろ――超アナログ企業の山あり谷ありDX
トライアル――スマートストアがコロナ禍で可視化したもの
イカセンター――コロナ禍直撃の飲食店が取り組んでいること
セブン銀行――セキュリティインシデントは突然に
コーセー――逆境で、人は輝く
アクロスエンタテインメント――声優事務所はAI声優の夢を見るか?
コナミデジタルエンタテインメント――ゲームをしながらセキュリティを学ぶ特別取材:鎌田敬介、西成活裕、喜多羅滋夫、及川卓也
■著者略歴
引用元:amazon
酒井真弓(さかい まゆみ)1985年、福島県生まれ。ノンフィクションライター。慶應義塾大学文学部卒業。IT系ニュースサイトを運営するアイティメディア(株)で情報システム部に在籍し、エンタープライズIT領域において年間60本ほどのイベントを企画。2018年10月、フリーに転向。現在は記者、広報、イベント企画、ブランドアンバサダー、マネージャーとして、行政から民間まで幅広く記事執筆、企画運営に奔走している。
3.白桃書房『DX戦略立案書』【発売日:1月16日】

本書の著者は、ビジネススクールとして有名なコロンビア大学大学院でファカルティを務め、デジタル経営の実務分野で世界的な権威をもつデビットロジャース。
10年にも及ぶ研究と教育、コンサルティングなどの実績に基づき丁寧に解説しています。
おすすめポイント①
教科書、基本図書としても評価されている一冊です
おすすめポイント②
顧客市場Customers、競合他社Comtetitors、データData、革新性Innovation、顧客価値Valueの5つの要素 (CC─DIV)に分解しながら、求められるデジタル戦略を解説
【著者・監修者】酒井真弓(著)
【出版】白桃書房
【発売日】2021年1月16日
【定価】¥4,620円(税込)
【概要】
分かりやすいフレームワークを導入、プロアクティブな自己変革をどのように進めるのかに焦点を当て、長く教科書、また基本図書として読まれるべき書!ここ1、2年でDXすなわちデジタルトランスフォーメーションが注目され、「DX」とタイトルに入った本も次々出版されている。 デジタルトランスフォーメーションとは、AIやビッグデータなどの新しい技術を、今までのように小手先の手段として導入するという考え方ではない。それらを最大限に活用、また市場の革命的な変化に対応すべく、企業の固有の風土や業務プロセスなど、企業のありようからゼロベースで見直し、新しい価値創造へと向かい、新しいビジネスモデルを確立することを意味する。
本書は、ビジネススクールのトップ校の一つであるコロンビア大学大学院でファカルティを務め、デジタル経営の実務分野で世界的な権威である著者が、この分野における10年に及ぶ研究と教育、コンサルティングの実績に基づき執筆しており、顧客市場Customers、競合他社Comtetitors、データData、革新性Innovation、顧客価値Valueの5つの要素 (CC─DIV)に分解しながら、求められるデジタル戦略を解説する。
既刊の類書が戦術論にとどまっているところが多いところ、本書は分かりやすいフレームワークを導入し、目まぐるしく上書きされていくデジタル環境に対し、それを先取りして取り組むプロアクティブな自己変革をどのように進めるのかに焦点を当てており、長く教科書、また基本図書として評価される本となろう。読者の戦略思考は、本書によってグレード・アップされるのである。
【目次】
引用元:Amazon
第1章 デジタル経営変革に関する5つの領域:顧客、競争、データ、革新、価値
第2章 顧客ネットワークを活用する
第3章 製品だけでなくプラットフォームを構築する
第4章 データを資産に変える
第5章 スピーディな実験で革新を起こす
第6章 価値提案を時代に適応させる
第7章 破壊的なビジネス・モデルを使いこなす
結論
4.ディスカヴァー・トゥエンティワン『いまこそ知りたいDX戦略』【発売日:4月23日】

ハーバードMBAを卒業し、Google本社での勤務を積んだ著者、石角友愛氏。シリコンバレーに学ぶ DX戦略の最先端をふんだんに公開しています。
実際にDX推進をすすめたいが「何から手をつけていいのかわからない」というDX責任者や企業経営者」には、ぜひ読んでほしい一冊。DXの定義や欧米、日本国内のDX事例を丁寧に解説。
おすすめポイント①
DX戦略における最先端を学べます
おすすめポイント②
日本ではまだ紹介されていない事例・理論を解説しながら、DX化の考え方を教えてくれます
【著者・監修者】石角友愛(著)
【出版】ディスカヴァー・トゥエンティワン
【発売日】2021年4月23日
【定価】¥1,870円(税込)
【目次】第1章 そもそもDXとは何か?
引用元:ディスカヴァー・トゥエンティワンインプレスブックス
・単なるITツール導入のことではない
・DXとは第四次産業革命そのものを指す
・会社のコアをデジタル化することがDXである
・あなたの会社にとって、「ジョーダンのバスケ」は何だろうか
・自社のコアを見極め、DXを行う――モデルナの事例
・自社のビジネスモデルの脆弱性を理解し、防衛策としてDXを行う
・デジタイゼーション、デジタライゼーション、デジタルトランスフォメーション(DX)の違い
・AIはDXのためのツールである
・サイロ化(縦割り構造)はなぜ問題か――マイクロソフトの事例
・A W Sはどのように生まれたか
・カタツムリステップと馬跳びステップ
・DXでオールドメディアを事業再生する――ワシントンポストの事例
第2章 DXを推進するために超えるべき壁①「何から手をつければいいかわからない」
・DX推進を阻む3つの壁
・「課題は見えないが、とにかくDXを推進したい」の危険
・デジタル庁の取り組みの課題点は何か
・企業の課題を抽出する
・「その課題はAIで解決できるか?」
・データがないとAI導入できない?
・パッケージ型か、カスタムメイド型か
・世界のAI潮流マトリックス
・事例:帝王切開の出血量を検出するAI(強化型×パッケージ型)
・事例:雑草だけに除草剤を噴霧するスプレイヤー(強化型×パッケージ型)
・事例:顧客とのエンゲージを高めるチャットボット(自動型×パッケージ型)
・事例:タレントの好感度判断(強化型×カスタム型)
・事例:離脱タイミングの予測(強化型×カスタム型)
・事例:少量・多様化にも適応するAI導入(自動型×カスタム型)
・DXで重要なのは、現実的な期待値を持つこと
・ファックスでの受注を自動化するプロジェクト――ベストパーツの事例
・ガートナーが提示するAIハイプサイクルが示すもの
第3章 DXを推進するために超えるべき壁②「なかなか実現フェーズに進まない」
・POCの壁とは?
・大企業で陥りやすいPOCの壁
・AI導入に適した課題を探す――FOME分析
・F:実現可能性(Feasibility)――データはあるか、質は高いか
・データフィケーションとは何か――フジクラの事例
・オープンソースの技術を活用しながら独自のモデルを設計する
・「質のよいデータ」とはどんなデータか
・現場の実情に合わせてUXを最適化する
・クッキーカッター型モデルのリスク
・O:応用性(Opportunity)――横展開できるか、外販できるか
・クラスターモデルとグローバルモデル――ウーバーイーツとネットフリックスの事例
・M:検証性(Measurability)――客観的数値で効果の検証ができるか
・AIモデルのパフォーマンスを評価する4つの指標
・E:倫理性(Ethics)――倫理的に正しいかどうか
・XAI(説明可能なAI)とモデルカード
・まずどの部門でAIを進めるか――不二家事例
・円密度の高いデータにAIを導入する
・物流会社のAIモデル導入――ダイセーロジスティクスの事例
・ネットフリックスのレバレッジポイント
・マッピングチャートで自社のレバレッジポイントを探す
・DX事業化には4つの道のりがある
・AI導入の引き際
第4章 DXを推進するために超えるべき壁③「リソースが足りない」
・イントレプレナーの壁とは?
・DX導入に必要な人材
・AIプロジェクト人選のコツ
・DXチームに必要な人材
・GEのCEO直下DXプロジェクトはなぜ失敗したか
・フランスのエネルギカンパニー――エンジー社の事例
・COEメンバーのキャリア展開
・社内にデータサイエンティストがいない場合
・資産となるAI導入の進め方
第5章 成功するDXのあるべき姿
・ネットフリックスはいかにしてDVD郵送ビジネスから動画ストリーミングに移行したのか
・経営者や担当者が知っておくべきことと、知らなくてもいいこと
・コロナの影響で進むデジタライゼーション
・なぜビッグテックはパンデミックに強いのか
・ビジネスモデルがDXの命運を握っている
・ハードとソフトを融合させコネクティッドフィットネスを実現――ペロトンの事例
・ファイヤーホース式か、フライウィール式か――ネットフリックスとディズニープラスの事例
・ビッグテックと「セクション230」
・ビッグテックに対する規制は今後も増えるのか
おわりに――ダイバージェンスの時代を迎えるにあたって
【関連記事】>>APIを使ったExcel Onlineデータ連携方法【BizteX Connect】
5.株式会社クロスメディア・パブリッシング『RPAで成功する会社、失敗する会社』【発売日:7月20日】

『RPAは「全体最適」ではなく、「部分最適」で考える』『導入は「コスト」ではなく「投資」と捉える』
『「何でも自動化」ではなく「人+ロボット」で仕事を効率化する』―――など、RPAの導入に特に重要な視点を解説。
ITコンサルタントとして、企業の現場やベンダーの裏側を知り尽くした著者が説くRPA導入法や理論、事例は必読です。
おすすめポイント①
RPAとはどのような場面で役立てられるのか、RPA導入に失敗しないための考え方や手順を解説
おすすめポイント②
DXに失敗したくない企業へむけて、RPAを活用した業務効率化・自動化例を具体的な実践モデルで解説
【著者・監修者】大西亜希(著)
【発行】株式会社クロスメディア・パブリッシング
【発売】インプレス
【発売日】2021年7月21日
【定価】¥1,738円(税込)
本書は、RPAについて、
引用元:amazon
・「わが社でも導入してみたい」と考えている会社
・実際に導入しようとして失敗している会社
の経営者、経営企画部門や情報システム部門の担当者、事業部門の責任者などに向けて、本当に効果の上がる導入法を解説するものです。
▼ 利益をドブに捨て続けることになる「RPAへの誤解」
RPAとは「Robotic Process Automation」の略で、ロボット(プログラム)によって、これまで手作業でやっていた単純作業などをコンピューターに代替させることです。
すでに「RPA」の名前を知っている会社、あるいは実際に導入した会社も多いと思いますが、ほとんどの会社で、
・RPAはどんなものか
・どういうところに役立てればいいのか
などについて、大きな誤解をしてしまっています。
そのため、大半の会社で、せっかくの利益をドブに捨て続けるような「惜しいRPA」になってしまっているのです。
たとえばRPAについて、「よくある誤解」と「正しい考え方」は次のようなものです。
・RPAは「全体最適」ではなく「部分最適」で考える
・導入は「コスト」ではなく「投資」と捉える
・「何でも自動化」ではなく「人+ロボット」で仕事を効率化する
この本では、RPAの導入に特に重要な視点として、次の3つを挙げています。
そして、その解決の考え方は、それぞれその下に示したとおりです。
1.費用対効果……そもそも安くはない導入費用に見合うだけの効果を出せるか?
→単純な「削減時間」だけで考えない
2.業務選定……どのような業務に適用できるか、事前に選定できているか?
→「業務」ではなく「行動」に着目する
3.運用体制……誰がどのように導入し、運用していくか事前に決まっているか?
→「情報システム部門」ではなく「事業部門」主導で
これらをきちんと考え、社内の体制を整えることが、最終的なコストパフォーマンスを上げるために重要なのです。
ITコンサルタントとして、企業の現場&ベンダーの裏側を知り尽くした著者が教えるRPA導入法、ぜひ御社でも実践してみてください。
▼ 本書の目次
序章 お金をドブに捨てる会社の「惜しいRPA」導入あるある9タイプ
第1章 RPAはどこに、どれだけ、どう使えばいいの?
第2章 「費用対効果」のウソ ――どこをどう考えて導入するのがいいか?
第3章 「人を削る」のではなく「人+ロボット」で2倍の仕事をこなす
第4章 で、導入の「仕切り」って誰がやるの?
第5章 【実践編】プロダクトはよくても、御社で使えなければお金のムダ


【DXのためのRPA選び】RPAには3つの種類がある
DXに有効なRPAですが、ひとことでRPAといってもRPAには、①サーバー型、②デスクトップ型、③クラウド型といった3つの種類があり、それぞれロボットを設置する場所が異なります。
また、導入・運用にかかる費用はもちろん、RPAを扱うさいの人的コストも種類によって大きな差があるので、導入にはそれぞれの特徴をしっかりと比較したうえで、自社に合ったものを選びましょう。
■RPAの種類①:サーバー型 RPA
▶サーバー型は、自社エンジニアが自由にカスタマイズできるRPAを導入したい企業におすすめ
サーバー型は、名前のとおり社内のサーバーにインストールするタイプのもの。
複数台のパソコンで同時にRPAツールを利用することができるため、大量の業務を一括管理することができます。100体以上のソフトウェアロボットを稼動させることも可能で、膨大な量のデータを扱い、将来的に自動化をスケールアップしたい業務に向いています。
自社にプログラミング知識を備えたエンジニアが常駐しており、自由にカスタマイズできるRPAを導入したい企業に特におすすめです。サーバーに設置する特性上、セキュリティ強化や一元管理が可能というメリットもあります。
一方でサーバー型は数百万から一数千万円以上とインパクトのある費用感のものはほとんど。
さらに、プログラミングの知識が必要になるため、知識のない従業員でも扱えるようにしたい場合や気軽に自動化を進めていきたいと考えている場合には不向きかもしれません。サーバー型のRPAを導入する場合には、その費用対効果をよく検討してから導入しましょう 。
■RPAの種類②:デスクトップ型 RPA(別名:RDA)
▶ デスクトップ型は、少数でRPAを活用していきたい企業におすすめ
ふだん使用しているPCへ直接ソフトウェアをインストールし、利用する方法です。別名RDA( Robotic Desktop Automation )と呼ばれています。デスクトップ型RPAの得意分野は、特に RDAの得意分野は、デスクトップ上における操作(作業)の自動化です。
デスクトップ型は、情報システム設備を自社内に導入設置・運用する形態(いわゆるコンピュータにインストールされるソフトウェア)であったり、自社の資産として保有するハードウェアに関連する業務の自動化に適しています。
デスクトップで働くため、サーバーの構築も必要もなく、比較的低コストでの導入が実現します。つまり、自社内のコンピュータにインストールしてはじめて作動するRPAソフトウェアなので、端末一台に対してロボット一台をインストールする必要があります。そのため、全社的にロボットによる業務効率化を図る場合にデスクトップ型を選択すると、端末の台数分のコストがかかるということになります。
業務に使用しているPCの数が少なく、少数でRPAを活用していきたい企業などには特におすすめの設置法です。
【関連記事】>>【業界別業務効率化事例】パソコン業務を自動化するデスクトップRPA「robop」とは【導入の流れ】
■RPAの種類③:クラウド型 RPA
▶クラウド型は、導入コストを抑えて業務自動化を実現したい企業におすすめ
サーバーやデスクトップといった会社所有のハードウェアに依存せずに、プロバイダーなどのクラウドプラットフォームからインターネット経由で利用するタイプがクラウド型です。
クラウド型はもっとも新しい形態で、ネット環境があればすぐに導入することができることから、費用負担も上記二つに比べて抑えやすいといったメリットがあります。 2017年7月、 BizteX cobit がクラウドRPA®として国内で初めて誕生しました。
クラウド型RPAの大きな特徴は、コスト削減効果や高いストレージの拡張性、インターネット環境さえあればどこでも使える利便性などが挙げられます。近年では被災時の業務継続といったリスク対策の側面があることから、企業や行政機関の情報システム運用はますますクラウド化が進むと予想され、クラウド型RPAの需要は高まっています。
【ここまでのまとめ】
効率的に自動化したいなら、扱いやすくスモールスタートが可能なデスクトップ型とクラウド型がおすすめです。
【関連記事】>>★RPA活用事例まとめ★BizteX cobitの導入効果とは【業界別】
【関連記事】>>Googleスプレッドシートを業務管理ツールにノーコード連携するDXツール「BizteX Connect」
【問い合わせ】デジタルトランスフォーメーション(DX)のご相談はこちらから
DXhackerを運営する株式会社BizteXでは、DXを推進する業務自動化ツールの開発・提供をしています。
BizteXが提供する国内初のクラウドRPA「BizteX cobit」、デスクトップRPA「robop」、SaaSとSaaSと繋ぐiPaaS「BizteX Connect」は、さまざまな業務管理ツールをまたいで業務自動化を実現するDXツールです。部署内業務の効率化はもちろん、他部署との連携も効率化します。

BizteX製品は、中小企業さまから大手企業さままで豊富な導入実績があり、万全のサポート体制によりお客さま満足度が非常に高いのが自慢です。無料トライアルを実施しておりますので、お気軽にお申しつけください。
業務効率化や業務自動化、デジタラルトランスフォーメーションに関することの他、クラウドサービス(iPaaSやRPA、AI-OCR、受発注システム)のことなど、御社のお悩みをお聞かせください。
【コラム】今すぐ読めるDX実現企業インタビュー
さらに、DXhackerでは、これまでさまざまな企業のDX実現エピソードをインタビューしています。
ぜひ参考にしてみてください。
【記事】今話題の「RPA」実際どうなの?—RPA業界をよく知る2人がぶっちゃけ対談!
【記事】RPAとiPaaSの導入で、年間1400時間のコストを削減【TIS株式会社】
【記事】お寺の世界にもDXの波が~築地本願寺の新しい取り組み
【記事】タクシー業界の長い歴史の中で今は大きな変革期にあり、新たにうまれかわるフェーズ
