クラウド化の台頭により、企業内は便利なサービスであふれる一方で、データの運用・管理がどんどん複雑化しています。
ですがiPaaSなら、異なるサービスやシステムを連携して、業務の自動化・効率化が可能です。
そこで本記事では、「情報の共有・通知」の自動化をメインに、iPaaSの活用について事例を交えながら紹介します。
失敗しないiPaaSツールの選び方についても解説しているので、ぜひご一読ください。
iPaaS導入で情報共有・通知を自動化!

iPaaS(アイパース)とは、複数のサービスやシステムを連携して、業務を効率化するサービスのことです。
一言でいうと、「サービス同士をつなげる橋渡し役」としての役割を持ちます。
近年はクラウド化が進み、数多くの便利なクラウドサービスが登場しました。その一方で、データの所在がバラバラになり、情報の同期・連携が複雑になるという新たな問題が起きています。
ですがiPaaSなら、サービス同士を連携してスムーズな運用が可能です。
たとえば、顧客リストを更新したら
・自動で他システムの情報も同期される
・担当者に自動でチャット通知が送られる
といった具合です。
これにより、業務の工数を削減できたり、確認漏れなどの人的ミスを防いだりできます。さらには、空いた時間を使って本来の業務に集中できるので、生産性アップも期待できます。
iPaaSは日本ではまだ馴染みが薄いサービスかもしれませんが、今後はクラウド化が一層進み、その重要性はますます上がっていくことでしょう。
iPaaSで情報共有・通知を自動化した成功事例

実際にiPaaSを導入することで、「情報の共有・通知」の自動化に成功した事例を紹介します。
株式会社ベアーズ様は、「暮らしサポート企業」として家事代行やハウスクリーニングなどを主に展開している企業です。
もともとクラウド型のRPA(BizteX cobit)を導入しており、G Suiteとの連携を主な目的としてiPaaS(BizteX Connect)を導入されました。
現在は、主に以下の業務をiPaaSで自動化しています。
①情報の共有
1. スプレッドシートで管理している日報や営業KPIなどの数値をスクショで撮影
2. Slackの該当チャンネルに通知
という情報共有を目的とした一連の流れを自動化しました。
これにより、1人あたり30分/日ほどの工数削減に成功しています。
②業務エラー通知
業務上で発生したエラーを確認・管理するにあたり、
・エラーの状況を定期的に確認する工数
・確認忘れなどの人的ミスが許されない心理的ストレス
などが従来はありました。
ですが、iPaaSによって「エラーが起きればSlackに自動通知がくるフロー」を実現。対応リードタイムの短縮と、確認作業の心理的・工数的な負担を削減できました。
このように、iPaaSで情報の共有・通知を自動化することで、業務を効率化しています。
そのほかにも、
・休日分の処理も自動化できる
・情報の共有や可視化による、業務負荷の分散化
といった副次的な成果も得られているとのこと。
現在はマーケティング部門のみで活用していますが、今後は全社的な業務の自動化・情報の可視化に取り組むそうです。
さらに詳しい話はベアーズ様の導入事例ページで紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
iPaaSでできること・他の活用法

iPaaSの本来の役割は、さまざまなサービスやシステムの連携にあります。
そのため、iPaaSを導入すれば「情報共有・通知の自動化」だけでなく、他にもさまざまな用途に活用できます。
・RPAなどと連携
異なる発注フローを変えることなく、受注情報を一元管理化
・AI-OCRなどと連携
FAXや帳票などの書類を自動で仕分けてデータ化
・チャットボットなどと連携
問い合わせ履歴をSFAに自動登録
・MAなどと連携
精密な顧客リストを作って営業に通知
このようにiPaaSの活用法は幅広く、導入企業に応じて最適なフローを組みことができます。
上記で紹介した活用法は、以下の記事でも詳しく紹介しているのでぜひ参考にしていただけたらと思います。
・受発注を自動化するメリットとは?RPAやiPaaSによる活用例も紹介 ・まだデータ入力で消耗してるの?「iPaaS × AI-OCR」を連携すればFAXや手書きのデータ入力を効率化! ・iPaaSでチャットボットの限界を超える!システム連携のメリットと活用法 ・iPaaS連携でMAを最大限に活用!シナリオや活用事例を紹介 |
iPaaS導入の課題や注意点

iPaaSは業務を自動化・効率化できる強力なツールですが、導入を検討するにあたり注意点もあります。
特に「すべてのサービスやシステムを連携できるわけではない」ことはぜひ覚えておきましょう。
iPaaSは公開されているAPI(※)を利用して、それぞれのサービスやシステムを連携する仕組みとなっています。つまり、APIが公開されていない場合は連携ができません。
そのため、業務を自動化するうえで「連携したいサービスのAPIが公開されているか」を事前にチェックするのがおすすめです。
ちなみに、
・PC上の単純業務を自動化したい
・APIが公開されていない
という条件がそろっているなら、iPaaSでなくRPAでも自動化が可能です。
特にオンプレミス型のソフトウェアだとAPIがない場合があるので、そんなときはRPAの活用をぜひ検討してみてください。
※API=開発元が一部機能を公開し、外部サービスでも利用できるようにするもの。
失敗しないiPaaSツールの選び方

iPaaSと一口に言っても、その種類は数多くあります。
その中から自社に最適なツールを選ぶために、以下のポイントはぜひチェックしてみてください。
1. 連携できるサービスやシステムが豊富か
2. 使いやすいか・連携しやすいか
3. カスタマーサポートが充実しているか
一つひとつ解説します。
1. 連携できるサービスやシステムが豊富か
iPaaSは海外産が現状多いですが、「日本独自のサービスと連携できない」といったリスクがあります。
その点、国産のiPaaSなら国内サービスとの連携に対応しているものが多く、業務自動化のフローを組みやすいです。
2. 使いやすいか・連携しやすいか
iPaaSを使いこなすのが難しければ、せっかく導入しても効果を発揮できません。
業務を自動化・効率化するうえで、
・簡単に操作できるか
・直感的で分かりやすいデザインか
などの要素はとても大切です。
3. カスタマーサポートが充実しているか
iPaaSの導入・運用をスムーズに行うためには、ベンダー(販売元)からのサポートが必須です。
・担当から積極的に提案やアドバイスをもらえるか
・用意されているサポート体制は十分か
などは必ずチェックしておきましょう。
ちなみに弊社BizteXでは、先ほどあげた3点すべてクリアしたiPaaS「BizteX Connect」を提供しています。 1. 連携できるサービスやシステムが豊富か メジャーな海外サービスに加えて、国内サービスにも多数対応!(※今後対応予定のものも含む) 2. 使いやすいか・連携しやすいか 直感的な操作で非エンジニアでも使いやすく、プログラミングの知識は一切不要! 3. カスタマーサポートが充実しているか スモールスタートをベースに、導入・運用が円滑に進むようサポート体制を用意! さらには、自社サービスのクラウドRPA「BizteX cobit」とも標準で連携できるので、トータルでの業務自動化が可能です。 両サービス(iPaaSとRPA)を提供する数少ないベンダーとして最適な提案ができるので、ぜひお気軽に業務の自動化・効率化についてお問い合わせください。 |
まとめ:iPaaSで情報の共有・通知を自動化しよう
これまでの話をまとめます。
・iPaaSを導入すれば、情報の共有や通知を自動化できる
・他にも、書類のデータ化や受発注の自動化などさまざまな活用ができる
・とはいえ、すべてのサービスを連携できるわけではないので注意
・iPaaSツールを選ぶには、連携できる選択肢の数・使いやすさ・サポート体制が大切
iPaaSで異なるサービスやシステムを連携し、業務を自動化することで生産性を大幅に上げることが可能です。
ぜひ本記事の内容を参考に、iPaaSの導入を検討してみてください。
業務自動化のシナリオは一社一社異なるので、iPaaSの導入・運用に関する相談はいつでも承っています。
課題を丁寧にヒアリングしたうえで最適な提案をいたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。